ピルスナー
Pilsner澄んだ黄金色。キレのある苦味とすっきりした喉ごしで、世界で最も飲まれる系譜。よく冷やして一杯目に。
器 → ピルスナーグラス
Styles — 色で知る
The colour tells the story.
ビールの個性は、まず「色」に表れる。淡い黄金からたっぷりの黒まで。麦芽をどれだけ焙煎したかが、色にも香りにも味にも直結する。淡い色は軽快に、濃い色は香ばしく力強く。まずはこの物差しで、好みの一杯を探そう。
スタイルにカーソルを合わせると、色の位置が動きます
澄んだ黄金色。キレのある苦味とすっきりした喉ごしで、世界で最も飲まれる系譜。よく冷やして一杯目に。
器 → ピルスナーグラス
小麦のビール。バナナやクローブを思わせる香りとなめらかな口当たり、豊かな泡持ち。にごりが魅力。
器 → ヴァイツェングラス
銅色がかった琥珀。ホップの華やかな香りと程よい苦味のバランスで、飲み飽きない万能型のエール。
器 → パイント / チューリップ
大量のホップが主役。柑橘・トロピカル・松の香りと力強い苦味。個性の塊で、クラフトの象徴。
器 → チューリップ / IPAグラス
赤褐色。トーストした麦芽の香ばしさとキャラメルの甘みが調和した、旨みのあるバランス型。
器 → マグ / パイント
漆黒。深く焙煎した麦芽が生むコーヒーやチョコの風味と、クリーミーできめ細かな泡。少し高めの温度で。
器 → パイント / チューリップ
Find Your Pint — 5つの質問
Five questions. One proper pint.
種類が多すぎて選べない——それが普通です。苦味、香り、飲む場面。5つ答えれば、あなたに合う一杯と、それにふさわしい器まで見つかります。
Bitterness
Aroma
The moment
On the side
Body
—
—
結果に合わせたグラスと銘柄をここに掲載します。
History — 8000年の物語
From clay tablets to the tap.
ビールは人類最古の酒のひとつ。文明とともに醸され、技術とともに姿を変えてきた。いまグラスにある一杯は、数千年の試行錯誤の到達点だ。
シュメールの粘土板に、醸造の記録が残る。豊穣の女神ニンカシを讃える詩は、そのままビールの作り方でもあった。人類は文字とほぼ同時に、ビールを記していた。
ヨーロッパの修道士たちが醸造技術を洗練させ、保存と風味づけにホップを用いる文化が広まる。苦味と香り、そして日持ち——今日のビールの骨格がここで固まった。
バイエルンが「麦芽・ホップ・水」のみを原料と定める(のちに酵母を追加)。品質を守るこの法は、いまなおドイツビールの誇りとして語り継がれている。
チェコ・ピルゼンで、淡色麦芽と軟水、下面発酵から透き通る黄金色のラガーが生まれる。私たちが「ビールの色」と聞いて思い浮かべる、あの一杯の原点。
明治の北海道・札幌に開拓使麦酒醸造所が誕生。冷涼な気候と豊かな水が、日本のビール文化の礎を築いた。この街は、はじめから麦酒の街だった。
低温殺菌と冷蔵技術に続き、純粋培養された酵母が実用化。造りのばらつきが消え、ラガーは世界中へ広がっていった。ビールは「工芸」から「科学」の時代へ。
アメリカで花開いた小規模醸造の波が世界へ。日本でも規制緩和で小さな醸造所が各地に生まれ、多彩なスタイルが手に届くようになった。選ぶ楽しさの時代の到来。
The Lineage — 国別の系譜
Every glass came from somewhere.
いま日本のコンビニに並ぶ一本にも、たどれば出身地があります。ビールの歴史とは、ある国で生まれた技術が別の国へ渡り、そこで作り変えられてきた記録です。銘柄を数えるより、この流れを知るほうが、ずっと遠くまで見渡せます。
引き算の美学。
1516年の純粋令が、麦芽・ホップ・水だけという厳しい枠を課しました。ところが制約は個性を殺さず、逆に地域ごとの分化を生む。ケルンにはケルシュ、デュッセルドルフにはアルト、バンベルクには燻製麦芽のラオホ。使える材料が少ないからこそ、造りの精度で差がついた国です。
最初の一杯ヘレス — 淡色ラガーの原型。引き算の到達点が、いちばん素直にわかる。
足し算の自由。
ドイツのちょうど裏返しです。ハーブも果実も糖も、うまくなるなら何でも入れる。修道院が受け継いだトラピストの系譜と、空気中の野生酵母に発酵を任せるランビックが共存しています。酵母が生む複雑な香りは、ここでは欠点ではなく主役。造り手ごとに味が違うことを、良しとしてきた国です。
最初の一杯ヴィットビア — 小麦とオレンジピールの軽やかさから。次にトラピストへ。
黄金色を、発明した。
1842年、ピルゼンの町で淡色麦芽・軟水・下面発酵が噛み合い、透き通る黄金色のビールが生まれました。それまでビールは濁った茶色い飲み物です。この一杯が、世界中の人が「ビール」と聞いて思い浮かべる姿を決めてしまった。サーツホップの上品な苦味も、ここが原点です。
最初の一杯ボヘミアン・ピルスナー — 苦味に厚みと甘い余韻がある、本家の味を。
常温と、パブ。
大陸がラガーへ向かうあいだ、この国は上面発酵のエールを守り続けました。特徴的なのはカスク(樽内二次発酵)で、炭酸は弱く、温度は12℃前後。冷たさとキレで飲ませないぶん、麦芽とホップの味そのものが前に出ます。パブという場所ごと、ビール文化として輸出した国でもあります。
最初の一杯ビター — 度数は低く、味は濃い。冷やしすぎないほうがうまい理由がわかる。
黒と、泡。
深く焙煎した大麦が生む漆黒と、コーヒーのような香ばしさ。ドライスタウトはこの国の代名詞です。もうひとつの発明が窒素ガスの使用で、炭酸だけでは出せない、きめの細かいクリーミーな泡をつくる。黒い液体の上に白い泡が静かに沈んでいく光景は、ビールで最も美しい瞬間のひとつです。
最初の一杯ドライスタウト — 樽生を、泡が落ち着くまで待ってから。急がないこと。
ホップで、塗り替えた。
1970年代まで、この国のビールは軽い大量生産ラガーが中心でした。そこへ小規模醸造の波が起き、カスケードをはじめとする新しいホップ品種が柑橘やトロピカルの香りを持ち込む。ヨーロッパのスタイルを借りては大胆に作り変え、ついにはIPAを別物にしてしまった。いま世界のクラフトの共通語は、ほぼこの国の発明です。
最初の一杯アメリカンIPA — 苦味の奥の柑橘を探して。できるだけ新しいものを。
精度と、後発の自由。
1876年、札幌に開拓使麦酒醸造所が生まれ、ドイツの技術がこの国に根づきました。以来ずっと、大手が磨いてきたのは「同じ味を、寸分たがわず届ける」精度です。1994年の規制緩和で小さな醸造所が各地に現れ、いまは山椒や柚子といった和の素材まで持ち込む。伝統に縛られない後発だからこその自由が、面白さになっています。
最初の一杯ご当地のクラフトラガー — 大手の一本と飲み比べると、精度の意味がわかる。
The Compendium — 75スタイル
Every style worth knowing.
銘柄は毎年入れ替わりますが、スタイルは残ります。ここに並ぶのは、ビールという飲み物が数百年かけて分岐させてきた設計図そのもの。名前で探しても、国で辿っても、発酵の系統で眺めてもかまいません。色の点は、そのスタイルのおおよその色を表しています。
75 スタイルを表示中
すべての黄金色の原点。軟水とサーツホップが、苦味に厚みと甘い余韻を与える。
本家より辛口で切れ味鋭い、ドイツ流の解釈。泡は硬く、後味は乾く。
苦味を抑え、麦芽の甘みを前に出した淡色ラガー。引き算の到達点。
パンの耳のような香ばしさ。黒くはなく、深い褐色の落ち着いた一杯。
漆黒なのに軽快。焙煎の苦味は控えめで、驚くほどするする飲める。
冬を越すための強いラガー。麦芽の甘みが厚く、アルコールは静かに効く。
修道士が断食中の栄養源にしたという逸話を持つ、液体のパン。
凍らせて水分を抜き、濃度を上げた極限のボック。少量をゆっくり。
春に飲む淡色のボック。強いのに軽やかという矛盾が心地よい。
オクトーバーフェストの主役。トーストした麦芽が、祭りの空気ごと運んでくる。
赤褐色の食中酒。麦芽の旨みが料理を邪魔せず、静かに底上げする。
ブナで燻した麦芽を使う。ベーコンのような香りは、好き嫌いが真っ二つ。
濾過も炭酸調整もしない、蔵出しのままの姿。にごりが旨みそのもの。
硬水の街が生んだ、ヘレスとピルスの中間。バランスの見本のような設計。
黒く、しかし甘い。焙煎とカラメルが同居するチェコのもう一つの顔。
世界で最も売れている型。個性を消すことに全力を注いだ結果の透明感。
大量生産の枠内で麦芽の色と香ばしさを足した、控えめな冒険。
ラガーの清涼感に、IPAのホップ香を重ねた現代の交配種。
米を副原料に使い、極限まで軽く澄ませた設計。食卓に寄り添う一本。
黒く強いが、下面発酵ゆえに驚くほど滑らか。冬の夜のための一杯。
度数は低く、味は濃い。パブで何杯も重ねるために設計されている。
ビターの中庸。麦芽とホップがちょうど釣り合う、英国の日常。
ビターの最上級。厚みのある麦芽に、しっかりした苦味が乗る。
IPAの原型。柑橘ではなく、土やハーブを思わせる英国ホップの香り。
苦味を抑えた労働者の一杯。軽いのに麦芽の余韻がしっかり残る。
ナッツとカラメル。派手さはないが、飽きるということがない。
熟成を前提とした稀有なビール。時間が角を落とし、複雑さを足す。
ワインの強さを持つビール。数年寝かせて、少量ずつ味わうもの。
ロンドンの荷役夫が愛した黒。スタウトの母であり、いまも現役。
乳糖を加えた甘い黒。コーヒーにミルクを落としたような口当たり。
オーツ麦が生むシルクのような滑らかさ。黒ビール入門にも向く。
ロシア宮廷へ送るため強化された極濃。チョコと焦げと洋酒の香り。
ホップが育たない土地ゆえ、麦芽の甘みで組み立てられた濃厚な一杯。
焙煎大麦の香ばしさと、窒素が生むクリーミーな泡。泡が落ち着くまで待つ。
軽いカラメルと、ほのかな焙煎の渋み。赤銅色の穏やかな食中酒。
ケルンだけの名。上面発酵を低温熟成させた、エールとラガーの中間。
デュッセルドルフの銅色。ケルシュと街をかけて張り合ってきた宿敵。
バナナとクローブ。酵母を濾さないから、香りも泡もふくよかになる。
同じ小麦ビールから酵母を濾したもの。澄んで、より軽快に。
小麦の香りに、色の濃い麦芽の香ばしさを重ねた濃色版。
小麦ビールの最強版。バナナと洋梨、そしてはっきりしたアルコール感。
乳酸菌が生む鋭い酸味。度数は低く、シロップで割るのが本場流。
塩とコリアンダーを使う異色作。酸味と塩気が、汗をかいた日に効く。
小麦とオレンジピール、コリアンダー。白く濁った、軽やかな入り口。
農家が夏の労働のために造った。乾いた後味とスパイシーな酵母の香り。
金色で穏やか。ベルギーの強いエールへの、いちばん優しい入り口。
軽い見た目に反して強い。飲みやすさが、かえって危険な一杯。
修道院の系譜。レーズンやカラメルを思わせる、深い褐色の甘み。
金色で、強く、乾いている。泡はきめ細かく、香りは驚くほど華やか。
修道院系の最強。ドライフルーツと洋酒の香りが、長く残る。
黒に近い褐色。複雑さの塊で、一本を数人で分けたくなる。
木樽で熟成させた酸っぱい赤。ワインと間違えられることもある。
茶色い酸味系。レーズンのような甘みと酸が、時間をかけて溶け合う。
空気中の野生酵母に発酵を任せる。人が造るというより、待つビール。
熟成年数の違うランビックをブレンド。シャンパンのような泡と酸。
さくらんぼや木苺を漬け込んだランビック。甘くはなく、鋭く酸っぱい。
フランス北部の保存用エール。土のような素朴さと、麦芽の丸み。
クラフト革命の出発点。柑橘のホップ香と苦味が、ちょうどよく釣り合う。
ウエストコースト流。澄んだ見た目と、松と柑橘の突き抜ける苦味。
濁りと果汁感。苦味を抑え、香りだけを最大化した現代の主流。
すべてを倍にした一杯。強烈な苦味の奥に、蜜のような甘さが潜む。
香りはIPA、度数は軽い。何杯でもいける、うまい妥協点。
黒いのにホップが主役。見た目と味のずれが、そのまま面白さになる。
麦芽の甘みとホップの苦味が、正面からぶつかって釣り合う琥珀色。
英国の型に、アメリカ流のホップを足したもの。ナッツと柑橘が同居。
濃く、苦く、強い。冬に一杯だけ、じっくり向き合うためのビール。
樽と野生酵母に委ねた実験。同じ味には二度と出会えない。
菓子のような甘さを狙った現代の黒。賛否が最も割れるジャンル。
エールなのにラガーのように軽い。アメリカの夏の定番。
高温でラガー酵母を使う独特の製法。スチームビールの名でも知られる。
果実を副原料に使ったもの全般。造り手の狙いが最も出やすい枠。
香辛料や薬草を使う。純粋令の外側にある、古くて新しい自由。
ウイスキーやワインの樽で寝かせたもの。樽の記憶が、味に移る。
山椒、柚子、桜。伝統に縛られない後発だからこその設計。
飲めない日、飲まない選択のための一杯。近年、味の進化が著しい。
該当するスタイルが見つかりません。条件を変えてお試しください。
The Right Way — ちゃんと飲む
Small habits, better beer.
同じ一本でも、温度と泡とグラスで味は変わる。難しいことはいらない。ほんの少しの手間だけ。
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濃く強いビールほど高めに、淡く軽いビールほど低めに。ピルスナーは4–6℃、エールは8–10℃、スタウトは10–13℃が目安。冷やしすぎると、香りも味も閉じてしまう。
液体7:泡3が黄金比。泡はただの飾りではなく「蓋」だ。炭酸の抜けと酸化を防ぎ、香りを守る。きめ細かい泡ほど、口当たりはクリーミーになる。
清潔が命。洗剤や油分のわずかな残りが、立ったばかりの泡を一瞬で殺す。ビールグラスは油物と分けて洗い、しっかりすすいで。曇りのない一杯を。
グラスを傾けて静かに注ぎ、最後に立てて泡を作る。日本で親しまれる「三度注ぎ」は、泡をきめ細かく、味をまろやかにする定番の技。
キンキンに凍ったジョッキは日本で人気ですが、正統派の店ではまず使いません。霜と結露がビールを薄め、冷えすぎた器は香りを閉じ、泡のきめも粗くなるからです。グラスは冷やすとしても、冷蔵庫で軽く。凍らせない——これも、ちゃんとした一杯のための作法のひとつです。
Glassware — 器で変わる
Shape is not decoration.
グラスの形は見た目のためだけじゃない。香りの集め方、泡の保ち方、温度の伝わり方——すべてが計算されている。スタイルに合った器が、その一杯の実力を引き出す。
細く背が高く、立ちのぼる泡と黄金色を美しく見せる。炭酸を保ちやすい。
ピルスナー / ラガー背が高く上部がふくらむ曲線。豊かな泡を受け止め、小麦の香りを立てる。
ヴァイツェン / 小麦系厚手で頑丈、取っ手付きで手の熱が伝わりにくい。冷たさを保ちゴクゴク系に。
ラガー全般定番の万能型。持ちやすく重ねやすく、エールやスタウトを気軽に。
エール / スタウト口がすぼまり、香りを一点に集める。高アルコールや個性派に。
IPA / ベルジャン小ぶりで、飲み比べ・テイスティング向き。少量で香味をじっくり確かめる。
飲み比べ / 全般Pairing — 合わせる
Match the colour, match the weight.
合わせ方に迷ったら「色を合わせる」。淡い料理には淡いビール、濃い料理には濃いビール。これだけで大きく外さない。もう一歩踏み込むなら、次の三つの原則を知っておくと、外さないどころか意図して当てられるようになる。
似た風味どうしを重ねて、味を深くする。焙煎には焙煎を、香ばしさには香ばしさを合わせる。最も失敗しにくい考え方。
例 スタウト × ローストビーフあえて反対の要素をぶつけ、互いを引き立てる。強い苦味は塩気やコクとぶつかると、どちらの輪郭も際立つ。
例 IPA × 青カビチーズ炭酸と苦味で、口に残る脂を洗い流す。次の一口が、いつも一口目のようになる。揚げ物が無限に進む理由がこれ。
例 ピルスナー × 唐揚げ最後は力比べ。繊細な料理に強いビールをぶつけると、料理が消える。逆もまた然り。重さを揃えるのが大前提。
例 ヴァイツェン × 白身魚塩気とキレのある炭酸で無限に進む王道。揚げ物の脂を、すっきり流してくれる。
小麦のやわらかな甘みとハーブの香りが、軽い塩気とやさしく寄り添う。
強い苦味と華やかな香りは、濃い味に負けない。脂をきっぱり断ち切る相棒。
香ばしい麦芽が、こんがりした焼き目の香ばしさと重なって旨みを増す。
定番はなんといっても牡蠣。ローストの苦味と磯の旨味が、驚くほど溶け合う。
塩、チーズひとかけ、袋を開けただけのナッツ。肴は凝るほど良いわけではありません。ビールを主役にするなら、むしろ引き算。まずは手元にあるもので、上の三原則を試してみてください。それで物足りなくなってから、取り寄せればいい。
Stock the shelf.
冷蔵庫に常備しておくと、いつでも「ちゃんと」飲める肴を選びました。合わせたいスタイルで絞り込めます。※各リンクから購入すると当サイトに収益が発生する場合があります。
油と塩を足していない素焼きが正解。麦芽の香ばしさと素直に響き合い、味の邪魔をしない。常備の一袋。
噛むほどに出る肉の旨味と塩気は、強い苦味に負けない数少ない乾き物。IPAの相手役として頼れる。
日本の立ち飲みが選んできた答え。噛むほど滲む旨味を、キレのある淡色ラガーが軽く流していく。
缶を開けるだけ。オイルのコクを炭酸が洗い、青魚の旨味だけが残る。常温保存でいつでも出せる強さ。
生牡蠣が手に入らない日の、スタウトの相棒。燻製の香りとローストの苦味が、家でも黄金の組み合わせに。
スモークの香りは、ローストした麦芽と同じ方向を向いている。切って出すだけで、一杯の格が上がる。
「対比」の教科書。塩気と強い風味に、IPAの苦味を正面からぶつける。試す価値のある一度きりの驚き。
熟成が生むナッツのような旨味は、アンバーの麦芽と同調する。薄く削って、少量ずつ。
塩気と脂という、ビールが最も得意とする相手。切らずに済むスライス済みを常備しておくと心強い。
ミュンヘンの朝食が証明してきた、ヴァイツェンの正統な相手。やさしい塩気と小麦の甘みが溶け合う。
岩塩と香ばしい皮。ドイツのビアホールでは、これがテーブルの中心にある。軽いのに、確かに肴。
繊細な脂と燻香に、強すぎないビールを。「強さを揃える」原則がいちばんよくわかる一皿。
スタウトの焙煎香とカカオの苦味は、もとが同じ「焦がした香り」。デザートまで、ビールで通せる。
侮れない王道。塩と油を炭酸が流し、また手が伸びる。「洗浄」の原則を、いちばん安く体験できる。
米の香ばしさと醤油の塩気は、麦とよく合う。手が汚れず、いくらでも進む日本の発明。
該当する肴がありません。
Delivered & Given — 届く、贈る
The best beer arrives before you ask for it.
自分で選ぶと、人はどうしても同じものを買う。定期便が面白いのは、自分では絶対に選ばなかった一本が届くからです。そして贈りものとしてのビールには、日本ならではの「時期」がある。どちらも、少しのコツで満足度が変わります。
好みのスタイルを見つける最短路は、飲み比べることです。診断で当たりをつけたら、あとは実際に飲んで確かめるしかない。定期便は、その「確かめる」を月々の習慣にしてくれます。タイプは大きく四つ。
造り手から直接届く、最短ルート。鮮度が命のホップ系ほど差が出る。造り手の意図がそのまま届く。
向く人 好きな醸造所が決まっている毎月違うスタイルが詰め合わせで届く。解説つきのものも多く、飲みながらスタイルを覚えられる。
向く人 まだ好みを探している日本の店頭ではまず並ばない銘柄が届く。本場のヴァイツェンやベルジャンに触れられる。
向く人 定番に飽きてきた旬の原料を使った限定醸造だけを追う。同じ銘柄は二度と来ない、一期一会の楽しみ方。
向く人 記録をつけるのが好きタイプ別におすすめの定期便を掲載します。※各リンクから申し込むと当サイトに収益が発生する場合があります。
日本のビールギフトには、はっきりした季節があります。父の日、お中元、お歳暮。この三つが山で、準備は二週間前から始めるのがちょうどいい。まずは一年の全体像から。
ビールギフト最大の山。定番の詰め合わせより、飲んだことのないクラフトの飲み比べのほうが記憶に残る。
関東は7月上旬まで、関西は8月中旬までが目安。改まった相手には熨斗を忘れずに。冷えた一杯が最も嬉しい季節。
本数より質を。少量でも、少し高価な一本と器を添えるほうが喜ばれる。重さへの配慮も忘れずに。
一年で最も動く時期。人気商品は早々に売り切れるので、11月中の予約が安心。年末の集まり用にも。
年始の挨拶に。帰省や集まりで人数が読めない場合は、常温保存できる詰め合わせが扱いやすい。
その土地のご当地ビールを選ぶと、餞別として意味が乗る。北海道なら、札幌の一本を。
お酒の贈りものは、相手が飲めることが前提です。次のような場合は、無理に贈らない判断のほうが喜ばれます。
迷ったときは、ノンアルコールビールという選択肢があります。あるいは器や肴だけを贈るのも、立派な「ビールの贈りもの」です。
時期と相手に合わせたギフトを掲載します。お酒の販売・購入は20歳になってから。※各リンクから購入すると当サイトに収益が発生する場合があります。
Where to Drink — 店を選ぶ
A good bar shows in the first glass.
いい店は、注がれた一杯でわかる。銘柄の数より、一杯への向き合い方。次の五つが揃っていれば、まず間違いない。
ビールラインが洗浄され、注ぎたてが濁らず、泡が整っている。鮮度と管理の証。
冷えすぎず、汚れなく、スタイルにふさわしい形。器への配慮は味への配慮。
キンキンだけが正義ではない。スタイルごとの適温で出す店は、わかっている。
定番と季節、そして造り手が見える。数ではなく、選び方に人柄が出る。
最後は注ぎ手の技術。美しい泡は、その店の丁寧さそのものだ。
歴史ある大箱で、樽生と揚げ物・ソーセージの定番を。まず基本の一杯を知るならここから。
醸造所を併設し、できたてを最高の鮮度で提供。造り手の顔が見える一杯。
醸造所の直営で、鮮度を最優先。造り手の意図が、そのままグラスに届く。
多彩なスタイルを少量ずつ。飲み比べと、新しい一杯との出会いの場。
気取らず、さっと一杯。その土地に根づいたビール文化が息づいている。
A Sapporo drinking guide.
日本のビールが始まった街には、いい店が揃っています。上のチェックリストを基準に、実際に足を運ぶ価値のある一軒を選びました。営業時間や定休日は変わるので、地図のリンクから最新の情報を確かめてから出かけてください。
掲載料は一切いただいていません1876年の開拓使麦酒醸造所の系譜を継ぐ、この街のビールの原点。赤レンガの建物に博物館が併設され、歴史をたどってから一杯に進める。ジンギスカンとの組み合わせが定番。
地図・営業時間 →アーケードの中にある、ドイツ様式の老舗ビヤホール。サッポロビールとソーセージという王道を、昼から明るいうちに味わえる。旅の途中に立ち寄りやすい立地。
地図・営業時間 →西11丁目駅からすぐの、小体なビアホール。国産の生が数種類つながり、集まるのは地元の勤め帰り。観光地の喧騒から離れて飲みたい夜に。現金のみ、日曜休。
地図・営業時間 →創成川沿いの醸造所併設。自家醸造のIPAやピルスナーは、端正で飲み疲れしない造り。餃子をはじめ料理も揃う。混み合うので予約が安心。
地図・営業時間 →すすきのブリューイングの直営店。COCONO SUSUKINOの地下で、立ち飲みスタイル。ホワイトエール、セゾン、セッションIPA、ヴァイツェンなど自家醸造が並ぶ。朝10時から開いているのが嬉しい。
地図・営業時間 →小さな立ち飲みのビアスタンド。醸造所直営でテイスティングセットがあり、造り手との距離がとにかく近い。まず飲み比べたい人に。
地図・営業時間 →中心部から少し離れた住宅地の醸造所併設。自家醸造が8種前後、常時つながる。料理はスナック程度なので、食事を済ませてから向かうのが正解。
地図・営業時間 →12前後のタップが並ぶ。上富良野の醸造所のビールが中心で、IPAの層が厚い。飲み比べセットあり。暖かい季節はテラスが開く。
地図・営業時間 →ビルの10階から街を見下ろすタップルーム。道内の醸造所ノースアイランドの直営で、少量ずつの飲み比べもできる。窓際が特等席。木休。
地図・営業時間 →札幌のビアバーの草分けとして知られる一軒。世界中から集めた瓶と缶の品揃えは、他ではまず見られない密度。店主との会話も含めて味わう店。19時から。
地図・営業時間 →注ぎに強いこだわりを持つ小さなパブ。ここのギネスの生を目当てに通う人がいる。ビルの4階で見つけにくいが、その分いつも静か。この一覧で最も「ちゃんと」に近い。
地図・営業時間 →タップと瓶・缶の両方が揃い、冷蔵庫から選んで持ち帰ることもできる。海外クラフトの層が厚く、少量の飲み比べも。次の一軒へ向かう前の一杯にも向く。
地図・営業時間 →ベルギーやオランダのビアカフェの空気を、居酒屋の気安さと混ぜたような一軒。タップに加えてシードルが飲めることも。立ち飲みスペースも併設。
地図・営業時間 →営業時間・定休日・提供内容は変わります。臨時休業や移転もあるため、必ず各店の地図リンクから最新情報を確認してください。掲載は独自の選定によるもので、掲載料や報酬は受け取っていません。お酒は20歳になってから、適量を。